長崎県は端島(通称 軍艦島)へ。
97年前、日本で初の鉄筋コンクリートの集合住宅がつくられて、当時の東京の9倍超の人口密度の坑夫とその家族が生活していた、今は無人の小さな島です。007スカイフォールのロケは、ここをモデルにしてロンドンにセットを組んで作ったそうで、007ファンのバックパッカーさんも一緒のフェリーに乗っていました。
島へはツアーで限られた見学エリアだけしか上陸出来ませんが、それでもこの廃墟の寿命が長くないことは充分に感じられます。
「小さな岩礁だったこの場所に、三菱が海底炭坑を建設してどんどん埋め立てて、猛烈な勢いで人が集まり、そこに裕福な生活があった。映画館、パチンコや麻雀店、プールに病院、学校、なんでもあって、当時なかなか庶民が手を出しにくかったTVなどの家電が普及するのも早かった。」ツアーガイドさんやフェリーの中のVTRはそう説明をしてくれました。今は「世界遺産」への登録を推す動きもあるようです。
ただ、このあっけらかんしたとした説明では絶対に踏み込めていない重い空気感があるんです。
わずか3時間のツアーでは正確に伝えられない、不自然な常識がそこにあったんだろうと想像出来るような。
この島は「世界遺産」なんかよりも、もとの岩礁に戻って欲しいと思いました。
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修学旅行以来のニャガサキの町は、雨ではなくピーカンでしたよ!
人生初路面電車も乗れたし、イカ刺しもカステラもちゃんぽんも食べた。良い休日を過ごせました。